則本昂大のメジャー挑戦はなぜ消滅した?大型契約の裏側と現在
東北楽天ゴールデンイーグルスの象徴として、長年にわたりマウンドに君臨し続ける則本昂大投手。かつては唸りを上げる剛速球と鋭利なフォークボールを武器に、パ・リーグ歴代最長となる5年連続最多奪三振を樹立し、「誰もがメジャーリーグへ羽ばたく」と信じて疑いませんでした。しかし、ファンが熱望した海の向こうへの挑戦は、静かに幕を閉じました。
ポスティングシステムによる移籍が秒読みと報じられながら、なぜ則本投手はメジャー挑戦を断念したのか。その裏には、度重なる右肘の異変、球団からの異例の評価、そしてチームへの深い愛着が交錯するドラマがありました。先発から守護神へと華麗なる転換を遂げた現在に至るまでの軌跡と、真相を詳しく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2019年春の右肘手術と球団からの7年総額20億円超の超大型契約締結がメジャー断念の最大の転機となった
- 要点2:MLBスカウトからは先発・リリーフ双方で高い奪三振能力が絶賛されていたが、ポスティング行使は見送られた
- 要点3:現在は松井裕樹のMLB移籍に伴い抑え(クローザー)へ完全転向し、「生涯楽天」の旗頭として絶対的な存在感を誇る
【真相】なぜ則本昂大のメジャー移籍は実現しなかったのか?断念の理由
かつて則本投手が海を渡るシナリオは、プロ野球界において極めて現実的な既定路線と見られていました。本人も公の場でメジャー挑戦への憧れを隠さず、海外移籍に向けた自主トレや情報収集を進めていた時期があります。しかし、その夢が立ち消えとなった直接の引き金は、2019年シーズンの開幕直前に訪れました。
2019年3月、則本投手は長年酷使してきた右肘のクリーニング手術(関節鏡視下手術)を受ける決断を下します。プロ入りから6年連続で170イニング以上を投げ続けてきた勤続疲労が限界に達した瞬間でした。エースとしてチームを牽引し続ける重圧のなかで負った故障は、選手生命そのものを揺るがす大きな転換点となります。
怪我のリスクを抱えた状態でのポスティング移籍は、選手側・受け入れ球団側の双方にとって極めてハードルが高くなります。自身のコンディションと将来を冷静に見つめ直した結果、身体を完全に治し、育ててくれた球団に恩返しを果たす道を選ぶこととなりました。
【スカウト評価】当時のMLB球団が下していた則本昂大の真の実力と噂
メジャー断念という結末を迎えたものの、全盛期の則本投手に対するMLB球団のスカウト評価は極めて高いものでした。特に2014年の日米野球で見せた快投や、2017年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での力投は、現地スカウトのメモに深く刻まれていました。
メジャー関係者が特に着目していたポイントは以下の通りです。
・圧倒的な奪三振率:常時150km/hを超えるストレートと、空振りを量産する高速フォークのコンビネーションは、MLBのトップヒッター相手でも即通用すると太鼓判を押されていました。
・リリーフ適性の高さ:先発としてのスタミナはもちろん、ピンチでギアを上げて三振を奪えるマウンド度胸は、MLBの勝ちパターンを担うセットアッパーやクローザーとしても高い市場価値が見込まれていました。
・闘争心とタフネス:マウンド上で雄叫びをあげる感情豊かなプレースタイルと、多少の球数ではへこたれない強い肉体は、過密日程のメジャー環境に適応できる大きな要素と評価されていました。
一部の米メディアでは「ポスティングが容認されれば複数球団による激しい争奪戦になる」と報じられており、実力面でのメジャー移籍の障壁は皆無に等しい状態でした。
ポスティング封印と「生涯楽天」を選んだ大型契約の背景
メジャー挑戦の道を完全に封じ、杜の都への忠誠を誓う決定打となったのが、2019年7月に発表された7年間の超大型契約です。当時の年俸更改において、球団は右肘手術から復帰したばかりの則本投手に対し、出来高を含む総額20億円を超える破格の条件を提示しました。
通常、選手が海外FA権を取得する前のタイミングで球団がこれほどの長期拘束契約を結ぶケースは極めて異例です。東北楽天ゴールデンイーグルス側には「球団の顔であるエースを絶対に手放さない」という強い意志があり、故障期間中も手厚くサポートした球団の誠意に則本投手も深く心を動かされました。
契約更改の会見で則本投手は「このチームで骨を埋める覚悟ができた」と語り、実質的な「生涯楽天」宣言を行いました。ポスティング移籍の可能性を自ら手放し、東北のファンとともに歩む未来を明確に選んだ瞬間でした。
最多奪三振5年連続のエースから「絶対的守護神」への鮮やかな変貌
大型契約を結んだ後の則本投手は、先発投手としての役割を全うしながらも、チーム事情に応じた新たな進化を模索し始めました。その最大のターニングポイントとなったのが、長年チームの守護神を務めていた松井裕樹投手のMLB(サンディエゴ・パドレス)移籍です。
絶対的クローザーの穴を誰が埋めるのかという最大の課題に対し、白羽の矢が立ったのが則本投手でした。先発へのこだわりを捨て、チームの勝利のために抑え転向を快諾した則本投手は、クローザー転向初年度から圧巻のパフォーマンスを披露します。
短いイニングに全エネルギーを注ぎ込むスタイルは、則本投手の持ち味である球威と気迫をさらに際立たせました。9回のマウンドに立ち続け、パ・リーグのセーブ王争いを制するなど、先発エースから守護神へと見事な転身を遂げたのです。
【2026年最新動向】現在のメジャー挑戦の可能性とチームでの役割
2026年を迎えた現在、則本投手がメジャーリーグへ挑戦する可能性は完全にゼロと言えます。かつて結んだ長期契約の期間を経て、ベテランの域に達した現在も、チーム内での立ち位置は揺るぎないものとなっています。
現在の則本投手は、単なるクローザーにとどまらず、以下のような重要な役割を担っています。
・ブルペンの精神的支柱:若手リリーフ陣を束ねるリーダーとして、登板前の準備やマウンドでのメンタルコントロールを後輩たちに伝承。
・勝負どころを締める絶対的存在:試合終盤のプレッシャーがかかる場面でも動じない圧倒的な経験値で、チームの勝利を確実に手繰り寄せる。
・球団レジェンドとしての牽引力:生え抜きのエースとして、イーグルスのカルチャーを体現し続ける象徴的な存在。
メジャーの舞台で投げる則本投手の姿を見ることは叶いませんでしたが、その熱い投球は今も変わらず、東北の地でファンを魅了し続けています。
【則本昂大 メジャー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:則本昂大はなぜメジャーに行かなかったのですか?
A1:2019年春の右肘手術によりコンディション面でのリスクが生じたこと、そして直後に球団から提示された「7年総額20億円超」という異例の長期大型契約を受け入れ、楽天に骨を埋める決断をしたことが最大の理由です。
Q2:メジャーリーグからの評価は実際に高かったのですか?
A2:非常に高い評価を受けていました。特に5年連続最多奪三振を記録した直球とフォークのコンビネーションは、日米野球やWBCでも実証済みで、MLBスカウトからは先発だけでなくクローザーとしても通用すると絶賛されていました。
Q3:今後、海外FA権を行使してメジャーへ移籍する可能性はありますか?
A3:可能性はありません。自身も生涯楽天を掲げており、現在はクローザーとしてチームに欠かせない大黒柱となっているため、NPBでの現役生活全うが確実視されています。
まとめ:杜の都のエースから守護神へ受け継がれる魂
則本昂大投手のキャリアを振り返ると、「メジャー挑戦の断念」は決して後退ではなく、イーグルスの真のレジェンドへと昇華するための必然の選択だったと言えます。
夢を追ってアメリカへ旅立つ道を選ばず、東北のファンとともに歓喜と苦悩を分かち合う道を選んだ則本投手。先発として積み上げた輝かしい実績を胸に、現在は試合を締めくくる最後の砦としてマウンドに上がり続けます。魂のこもったその右腕から放たれる一球一球は、これからもファンの心を熱く揺さぶり続けるはずです。 (出典: 則 本 昂 大 メジャー(Yahoo!ニュース))